一番多い仕事がセッティングとバラシです。
セッティングは2時間も前からせっせと準備するものから歌録りなど15分で出来るものまで沢山あります。
大編成(映画などのサントラ)の場合はセッティング替えなどが出てくるので緊張しっぱなしです。
その頃、特に悩む事があります。
『業界用語と機材の名称』
業界用語はまだわからなくても先輩が教えてくれたりしますが機材の名称だけは知らないと大変な事になります。
■新人時代に頭を悩ませた事例1
・大御所エンジニア:この後仮歌やるからAブースにセッティングしておいてね。
・先輩アシスタント:はい!わかりました。マイク何でもいいですか?
・大御所エンジニア:うん。いいよ。コンプも入れといて。
・先輩アシスタント:おい新人!Aブースに87、立ち上げは卓の空いてる所、76うまってるから78はさんでおいて。
・新人アシアシ:え?ハイ?(挙動不審)
さて、新人アシアシ君はここで何を困っているのでしょうか?
スタジオの機材には47、67、87、76、78、1960 など数字だけで呼ばれるものが沢山あります。
セッティング替えの慌しい中で上手く聞き取れなかったりする事がよくあります。
丁寧に説明すると先輩アシスタントはこう言ったのです。
『仮歌をこのあとサッと録音するから、AブースにノイマンU-87を立てて、SSLの卓の空きチャンネルに立ち上げてインサートにUREIの1176を使いたいけど今空きが無いからUREIの1178のLchをパッチしておいてね。』
大体の機材が略して呼ばれるのでこういう言い方になります。
しかもこれにアルファベットが組み合わさるので覚えるのは難解です。
CL1、33609、414、421、451、49、C12、D12、D112、1073、1066などなど・・・死ぬほどあります。
マイクの・・とかHAのとか言ってくれれば大体の種類はわかりますが型番の略だと・・・大変です。
ここで重要なのは覚えてないものは現場でどうしようもないので分からなかったり、不安があればちゃんと聞く事が重要です。
「すみません上手く聞き取れなかったのでもう一度お願いします」
と言ってメモを取りましょう。
分からない名称があれば「●●って何ですか?」と聞きましょう。
知ったかぶりをすると大変な事故になったり、信頼を失いかねません。
ここで今回のまとめ
"アシアシ時代は分からない事は分からないとはっきり言う"
これ重要です。
トラブルの種は作らないのが一番。
その3 に続く。
当サイト『レコーディング・エンジニア講座』に掲載されている記事、図形、写真、情報など無断転用はご遠慮ください。
著作権はサイト管理者またはその情報提供者に属します。
0 件のコメント :
コメントを投稿