値段で言うと1M 数百円~数万円まで様々あります。
高級(高額)なものをあげればきりが無いジャンルです。
特にオーディオマニアの間では今までも様々な議論が交わされています。
■ここはレコーディングエンジニアの意見として言いたいので書かせてもらいます。
レコーディングエンジニア=オーディオマニアではありません。
確かにオーディオマニアの方もいらっしゃるかと思いますが多くの場合は違います。
では何故ケーブルにこだわるのでしょうか?
誰しもケーブルで本当に音が違うのか?という疑問をもった事はあるのではないでしょうか?
録音などに使われるケーブルには大きく分けて3種類あります。
・オーディオケーブル(マイクケーブル、シールド、スピーカーケーブルなど)
・電源ケーブル(電源コード、タップ類)
・デジタルケーブル(USB、IEEE、光など)
この中で明らかに音の差がわかるのはオーディオケーブルです。
マイクケーブルやシールドの類なのですが、これは簡単に理解できます。
電気抵抗や伝導率、表皮効果や接点の半田やプラグの接触面積など
電気的な理由が考えられますので結果、音に影響が出るからです。
勘違いしてはいけないのですが音が変わるのであって音が良くなるとは違います。
これ大事。
強いて言えばEQと同じような効果です。
わずかですが低音が出たり、高域が明るくなったりします。
特にギターのシールドはハイインピーダンスであるのと、もともとの信号が微弱なだけにケーブルの影響を受けやすいと言えます。
エンジニアサイドからすれば高級なケーブルは一種の営業の武器として使えるのです。
見せて値段を言うだけで「いい音」に聞こえる事もあるのだから不思議ですね。
実は面白いページを見つけたので是非読んでもらいたいのですが
科学の知識を持ったオーディオマニアの方のページです。
↓
オーディオの科学
ここに書かれていることはなるほどと思うことも多く、私の経験などから言わせてもらうと
ケーブルで変わる音はごくごく微量で、そのほかの要因
体調、演奏の違い、リスニングポイントのずれ、温度、疲労などの方がはるかに音に影響するという事が言えます。
つまりは【気のせい・プラシーボ】の範囲であるという事です。
しかし僅かに違う事は確かだと思うのですが対コストを考えると、高いケーブルを買うメリットは低いと言えると思います。
しかし先に書いたようにエンジニアとして仕事上、都合が良い事は事実だから厄介です。
なので、多くのレコーディングエンジニアやミュージシャンがケーブルなどを含めるケーブル、マテリアルの類に気を使っているという姿勢が雑誌などで取り上げられると「音が良い」という理由で使っているように受け取られてしまうのかもしれません。
オーディオメーカーはこの辺りを巧みに利用しているように感じます。
私はノイズがのるようなケーブルでなければあまり気にしてはいないのですが、ミュージシャンとかにオーディオ好きな人がいる現場だとあまり大きな声では「どうでもいい」とは言えません。
メーカーや価格よりも長さが短いものが理想だと考えていますが1Mとか2Mのケーブルはスタジオでは使い勝手が悪いのでそれなりの長さは必要になってしまいます。
そしていつも思う事は名盤は音質よりも音楽としての価値が高いという事を常にわすれてはいけないのです。
その結果、音楽が素晴らしいのでエンジニアもスタジオも楽器も有名になるっていう事も事実です。
金額の高いケーブルや機材を使ったら素晴らしい楽曲に仕上がるなら誰も苦労しないですよね。
今でこそあまり聞きませんが色々数値で表現する事の多いヒュー・パジャムとかの信者は日本のエンジニアに多かったのですが、いい音だなとは思っても私は一回も"かっこいい"と思った事はありません。
ファンの人がいたらすみません。 あくまで好みの話ですから。
高級ケーブルについてですが、次回は「電源ケーブル」を取り上げてみる事にします。
おわり
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