安いレコスタについて 

バンド、ソロ問わずに最近は非常に気軽にレコーディングが出来る価格帯のスタジオが沢山あります。
利用する側からすれば「出来るだけ安くしたい」と思うのが心情でしょう。


しかし悲しい事に安いだけのスタジオは沢山あります。
さらに問題は・・・

レコーディングエンジニアの質



これが実は一番大切です。

普通はハウスエンジニアが担当する事になると思いますが酷い話も結構多く聞きます。




では何故そうなってしまうのでしょうか?



一般的なレコーディングエンジニアの経歴としては



その1 
レコスタにアシスタントで入る→数年間実務経験を積む→独立 又はスタジオでエンジニア業務を行う。




その2
 ミュージシャン活動をするかたわら録音機材も使うようになる→プロダクションスタジオ等でエンジニア業務もこなすようになる。






以上の2パターンがあると思うのですが
こういったケースではないパターンが最近のスタジオでありがちなのが次のパターンです。




専門学校を出る →スタジオに入れなかった →リハスタのバイトをする →ProToolsが使えるという理由でレコーディングも担当する →レコーディングエンジニアと名乗る。




・・・・これは非常に多いです。









驚くことにピアノもドラムも録音した事のないレコーディングエンジニアがいます。

悪いのは彼らではなく、料金だけを優先した結果、ボーカルしか録音できないような小さな規模のスタジオが乱立した業界事情が原因だと思われます。

同じように先輩がいないようなスタジオでイチから独学でやっているようなエンジニアも結構多く、録音の基礎技術がない場合もあります。





何度も書きますがレコーディングエンジニアには資格制度などはなく、言ってしまえば誰でも名乗れる仕事だとも言えます。


スタジオに入っている機材は今の時代ProToolsHDが当たり前でメジャーなレコーディングスタジオも同じ機材を使っています。

マイクもノイマンのU87Aiあたりがあれば機材的にはそれほど音質に差がないという状況まで来ています。


しかし機材をプロ用でレコーディングすればプロみたいな音に出来るなら誰も苦労しませんよね?

一流ホテルの厨房で同じ道具を使っても素人の料理はプロの料理にはなりません。







という事で 一番重要なのは レコーディングエンジニア

小さなスタジオでも経験豊富なエンジニアもいれば完全我流のバイト君もいます。
趣味でエンジニアをするなら何でも良いと思いますがお金をもらうならそれなりの技術と経験は必要ではないでしょうか?
しかもそのお金は音楽をやりながらバイトをしたりした貴重なお金です。




では、エンジニアの良し悪しは何で判断すれば良いのでしょうか?

実際に仕事をした音を聞かせてもらうしかありません。



やってみるまでわからない という今の状況は利用者に不利ですよね。
せめてHPでサンプルの音くらい聞けるようにして欲しいですよね。

全てのスタジオには当てはまりませんが大体このような状況です。


ちなみに中野の某スタジオでサンプルCDを配っていたので試しに聞いてみました。


感想は・・・

これでお金をもらってはいけないと思える内容でした。
シンバルはコンプでうねってるし、低音に締まりがないし、エコーの付け方も荒いし・・・


とまあ、安さだけを求めると色々リスクがあるという事だけは気にしてみてください。






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